院長とスタッフの間にある「ギャップ」を小さくする解決策

「スタッフ主導の予防型歯科医院をつくっていきたい」と思う院長は多くいます。

しかし、どの院長にとってもその過程では、悩むことが多いのも事実です。

主な悩みは「当院のスタッフはやる気があるけれど、その方向性がズレている」「頭ごなしに否定して押し付けがましくしてもやる気を削いでしまう」というものではないでしょうか。

今回は、このような院長とスタッフの間にある「ギャップ」を小さくする解決策について記しています。

スタッフが学びたいことと院長が学んでほしいことのギャップ

ある歯科医院のお話です。

開業から5年経ち、スタッフ数も増えてきました。

今までは院長主導で、セミナーにはスタッフと一緒に行くこともありました。

スタッフが5人以下の頃までは良かったのですが、スタッフが増えた今は中々そうもいきません。

「スタッフに、もっと自発的に勉強してほしい」

という思いから、院長は年初にスタッフ個々に目標を書いてもらうことにしました。

しかし、目標は書いてもらったものの、「その目標がどうもズレている」スタッフが多くいました。

例えば、院長はあるスタッフに「そろそろ認定歯科衛生士の資格を取得して欲しい」と考えていましたが、そのスタッフは「コミュニケーション力を磨いていきたい」と目標に書いていました。

もちろん院長としては「コミュニケーション力も磨いてほしい」のですが、その歯科衛生士には「認定歯科衛生士取得を目指すことを優先してほしい」と考えていたのです。

しかし、院長が「コミュニケーションもいいけどまずは認定歯科衛生士の資格じゃない?」と言おうものなら、そのスタッフはへそを曲げてしまいかねません。

このように、「当院のスタッフ達はやる気はあるけれど方向性がズレている」と感じている院長は多いのではないでしょうか。

日々起こる、院長とスタッフのギャップ

先ほどのようなギャップは目標だけに限らず、歯科医院という現場のいろいろな場面で起こりがちです。

例えば、院内ミーティングでの医院の課題対策だったり、細かいところでは受付に置くレンタルの花の種類だったり…。

このようなケースに院長がその都度「そうではなくて、こうして欲しいんだよな…」と言うと、そのスタッフのやる気を削いでしまいかねません。

そのため、院長は何も言えなくてもどかしく思っていることでしょう。

もちろん院長も進んで小言を言いたいわけでないので、何か上手い解決策がないかと日々感じていることでしょう。

そこで、解決策をご提案します。

ギャップを少なくしていく手順があります

「スタッフ主導で動いてもらいたい」と思いながら、方向性がズレていると感じる院長向けの解決策です。

その手順は

1)医院ビジョンを定期的にアップデートし、共有する

 2)個人年間目標は基本、医院ビジョンに沿って「知識・スキル・行動」3点でスタッフに記してもらう

 3)その目標を年に12振り返る時間を持ち院長のフィードバックを得る

この順番で繰り返し行うことにより、院長とスタッフのズレは最小限になっていきます。

もう少しく詳しく説明します。

1)医院ビジョンを定期的にアップデートし共有する

最低でも1年に1回はビジョンシートを見直し、更新します。

ビジョンは毎回、変わっても問題ありません。

ミッションがよく変わると医院としての軸がブレてきますが、ビジョンはどんどん変わっていくものです。

2)個人年間目標は基本、医院ビジョンに沿って「知識・スキル・行動」の3点をスタッフに記してもらう

1)で共有した医院ビジョンをもとにして、個々に今年1年で獲得したい「知識・スキル・行動」を書き出してもらいます。

医院ビジョンが先にあるため、個人年間目標は院長が思い描くものと大きくズレることはありません。

書き出したら個別面談でも全体ミーティングの中で1人1人に対してでも構わないので、スタッフに発表してもらい、院長が気づいたことをフィードバックします。

これは第三者(コンサルタントなど)にミーティングをファシリテーションしてもらって行うとスムーズに進みます。

次の例は某医院の個人目標です。

■勤務医

【知識】

顎関節に関する病態の理解を深める

歯周外科の知識を深める

【スキル】

切開、縫合の技術を上げる。

根管治療の精度を高める

【行動】

エンドのセミナーに1年間通うため、習った技術は一週間以内に行う

院長の負担を減らすために現時点で何をすべきかを常に考える

■歯科衛生士

【知識】 

歯周病認定衛生士の資格取得のために、

歯周治療や、歯周病について復習したいと思います。

【スキル】

レントゲンを診てプロービングのエラーを無くし、SRPの技術を向上したいと思います。

【行動】

資格取得のために、症例を作る。

■歯科助手

【知識】 

インプラントの種類、使い方についてもっと詳しくなる

滅菌について知る

【スキル】

自分ができることは後輩にもできるように教える

滅菌の意識を上げる

【行動】

滅菌技師の資格を取る

周りの状況を把握して的確に行動したり指示を出したりできるようになる

3)目標を年に1~2回振り返る時間を持ち、院長のフィードバックを得る

この方法は、振り返る時間を持つことが重要です。

年初に立てた目標に対して「何ができて何ができなかったのか」を振り返ることで、次の目標が明確になるからです。

これも個別面談や全体ミーティングの場で行いましょう。

このように【医院ビジョンに沿った年間目標を立ててもらい、院長からのフィードバックを行うことを繰り返す】ことで、自然と医院の方向性と個人の目標が一致してきます。

そして、これがスタッフ主導の医院づくりのエンジンになって動き出すのです。

1アクション
医院ビジョンを毎年1回はアップデートしてスタッフと共有する

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ABOUTこの記事をかいた人

丹羽 浩之

株式会社ユメオカ代表 丹羽浩之。 ユメオカとは「夢とお金の作戦会議」の略。 2004年に独立後、現在までに教材は30種類以上を開発し、全国3,000医院以上がユメオカ・ノウハウを活用し予防型経営に取り組んでいる。 そして全国8名の提携コンサルタントによるコンサルティング、【会員制】予防型経営★実践アカデミー、【会員制】歯科『採用★定着』実践ラボを主催している。 また予防歯科、予防医療の普及に最も精力を注いでいる。 座右の銘は「得意淡然、失意泰然」。