山口県に住む63歳の高山先生(仮名)の話です。
高山先生が院長を務める予防型歯科医院は1年前までユニットを9台持ち、リコール率は売上の60%ありました。
売上は1.4億円で、ピーク時には1.6億円に達していました。
しかし55歳から高血圧による心臓病、腎臓病を患っていた先生は、今年63歳で脳出血に倒れてしまいました。
娘さんが医師として働いているものの身内に後継者はおらず、診療を続けることはできなくなりました。
窮地にM&A会社と契約したけれど、引き継ぎ候補が見つからない

高山先生が医院の今後について税理士に相談したところ、地元山口県のM&A会社を紹介されました。
病気で追い詰められ、素早い引き継ぎが必要だと感じていたために高山先生は詳細を把握せずに契約し、着手金として100万円を支払いました。
しかし1〜2ヶ月経過しても引き継ぎ候補は1件しか見つからず、連絡も途絶えてしまいました。
さらにこのM&A会社からは「医院の引き継ぎまで、だいぶ時間がかかると思われますよ」と言われました。
すでに高山先生は診療ができない状態のため、悠長に構えている余裕はありません。
また、このような状態ではスタッフの雇用も困難です。
高山先生は周囲の医院にスタッフの雇用継続を依頼し、彼女たちは他の医院に就職することとなりました。
当然、患者さんにも閉院の通知が必要です。
長年続けた予防型歯科医院だったためメインテナンスに通われていた患者さんも多数いましたが、高山先生は仕方なく閉院の案内を出されました。
承継を待つ時間もないため、医院は居抜き物件として売却する方法を探すことに

こちらの医院には診療ユニットが9台ありましたが、そのうち比較的新しい2台だけが他の医院に買い取られました。
とはいえ価格はほんの数万円で、ほとんど価値がない状態で引き取ってもらったと言ってもいいでしょう。
また、レセコンやCTも似たような価格で業者に引き取って貰わざるを得ない状況でした。
最終的に、高山先生の医院には古いユニット7台と紙のカルテだけが残り、患者さんもスタッフも残りませんでした。
レセコンのデータなどもすべて契約解除という形になり、残っていません。
高山先生は承継を待つ時間もないため、今は医院を居抜き物件として売却できる方を周囲で探しておられます。
しかし診療もできない状況でご自身の病気の治療を続けながら、医院の買い取り先を見つけることは非常に困難です。
高山先生は、このような状況になったことを非常に悔やんでおられます。
持病がある方は早期相談し、閉院のリスクを減らすための計画を立てておきましょう

今回お話した高山先生は、55歳の頃から高血圧による心臓病、腎臓病を患っていました。
そこから63歳で脳出血により急遽閉院となるまでは8年の期間がありました。
8年間あれば、医院承継に向けて様々な準備ができます。
特に、高山先生のように持病がある方は早期に相談し、閉院のリスクを減らすプランを立てることが重要です。
イメージとしては、健康に不安がある場合はどこかの段階で医院を売却し、体調に応じて勤務医に転身するなどです。
高山先生の場合は予期せぬ状態に直面し、準備もできていなかったために医院承継ができず、閉院せざるを得なくなりました。
医院はピーク時には売上が1.6億円に達していたため、売却すれば1億円以上が見込まれていました。
しかし実現できず、結果的には医院は閉院し、居抜きで引き渡される予定となってしまいました。
持病をお持ちの方は、このようなリスクを軽減するためにも早めに相談し、計画を立てることが重要です。
それにより、院長は安心して事業承継の準備を進めることができます。
M&A会社との契約で「これだけは注意していただきたいポイント」をお伝えします

今回の高山先生のように、焦りからM&A会社との契約内容を詳しく確認せずにお願いしたくなる場面はあるかと思います。
そこで、急いでいる時でも最低限これだけは注意していただきたいポイントをお伝えしておきます。
着手金の有無について確認する
まず、着手金を請求する会社には注意が必要です。
着手金を受け取るだけで、何も進展しないケースをよく耳にしますので、契約前には着手金の有無について必ず確認してください。
料金が「成功報酬のみ」と表示されている場合も、成功報酬の最低額を確認する
「成功報酬のみで5%をいただきます」と記載されていても、最低額は1000万円や2000万円と設定されている場合があるためです。
なお、ユメオカでは最低額は500万円としています。
成功報酬の最低額は会社によって大きな差があるため、確認は必須です。
これらについては少なくとも契約する前に確認し、その会社を信頼して契約して良いかを慎重に判断することが大切です。
承継や売却しやすい予防型歯科医院には3つのポイントがあります

予防型歯科医院は、承継・売却しやすい傾向にあります。
その中でも承継・売却しやすい医院は、次の3つのポイントを満たすものになります。
- 予防型歯科医院である
- スタッフ中心の運営で、診療と運営面において院長依存が少ない
- スタッフの安定雇用ができている
時間が十分にあれば引き継ぎ先を見つけられる可能性は高まりますので、病気のリスクが少しでもある方は早めの相談をおすすめします。
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