外部から増患や自費率向上策についてあれこれレクチャーすることは、求められない限り行わない方が医院はどんどん進化します。 また、人間関係が良くない医院で、新しい取り組みを進めると、不満ばかりが増えて、医院が良い方向に向かうことはありません。 その場合、人間関係をよくする環境整備にコンサルティングはフォーカスした方がいいわけです。 このように良好な人間関係が医院成長の源になっていることは、私の歯科コンサルティング経験14年からこれまで現場感覚で理解していました。 そして、それを体系的にまとめられた資料『組織の成功循環モデル(MIT教授 ダニエル・キム氏)』が見つかりました。 そこで、今回は、この『成功循環モデル』に当てはめて、医院成長の原動力について記しました。
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継続的に成長する医院の1つの共通点
継続的に成長している医院の状態には特徴があります。それは「患者さんは喜び、信頼感を持ち、スタッフはやりがいを持って主体的に動き、院長はスタッフの成長に喜びを感じ笑顔が多い」です。
それではこのような医院の共通点は何でしょうか。
〇院長が常に前向き
〇マニュアルがしっかり整備されている
〇スタッフ育成や診療システムの仕組みができている
実はこれらは、いずれも枝葉の部分であって幹ではありません。その幹とは、
〇院長とスタッフ間の関係性が良い
です。「なんだ、そんなことか」と思われたかもしれませんが、これがない医院に前述したような医院の状態にはなり得ません。
仮にマニュアルが整備されてなくても、前述した医院の状態になり得る医院はありますが、関係性が良くない医院にそれはないということです。
そして、調べるとこのことを体系化して伝えている教授がいらっしゃいました。
それはMIT教授のダニニル・キム氏です。キム氏はこれを組織の成功循環モデルと名付けて発表されています。

【関係性】の質が良ければ、【思考】の質が良くなり【行動】の質も上がります。
その結果として、【結果】の質も上がり、【関係の質】が悪ければ、全てに連鎖するという考え方です。
下記に詳しく解説します。
【関係性】の質とは、チームが悩みを分かち合い、同じ目標を共有できていることです。
【思考】の質とは、患者さんやスタッフなどの正しい情報が入り、考えれることです。
【行動】の質とは、正しい判断で、積極的にチャレンジする様です。
【結果】の質とは、上手くいかなった時でも原因が分かることです。
歯科医院における関係の質には2種類あります
この4つのサイクルを歯科医院に当てはめると次のようなイメージになります。
良好な【関係性の質】とは、職種が異なってもお互いに認め合っています。
【思考の質】とは、スタッフ同士で話を共有しあって、一緒に考えて前に進みます。
【行動の質】とは、医院の理念という軸を基準に、個々で現場判断をしながら自発的な動きをしています。
また【結果の質】とは、口コミの患者さんが増え、リコールの継続化も高まり、自費率も自然と向上していく状態になっています。

そして、歯科医院における【関係の質】には2種類あると私は考えます。
1つは院長とスタッフの関係です。2つ目がスタッフ間の関係の質です。
前者は院長からの期待を理解し【存在価値を感じる、誤解によるギャップが少ない】状態です。
そして院長からの期待があいまいだと、スタッフは不安になり、自然と存在価値を感じられなくなってしまいます。
また、誤解によるギャップとは例えば「院長はそのスタッフをとても信頼していて、あれこれ言わないようにしている」のに対し、そのスタッフは「院長から無視されている、自分は何を求められているかも分からない」という状態です。
後者はスタッフ間で【安心・安全・ポジティブ】な状態が得られているか否かです。
これが医院に共通認識として存在することで「悩みを分かち合い、気づきを得て、一緒に考え、目標に向かって共に頑張ること」が普通にできます。
しかし、この状態がないと、不安が膨らみ、一人で悩みを抱え、仕事も常に受け身でしかできなくなってしまいます。
院長とスタッフの関係の質を向上するには、定期的にスタッフとの個別面談をしていくことです。
また第三者に入っていただいて、誤解によるギャップの早期発見をしていくことも有効です。
スタッフ間の関係の質を向上するには、院長がミーティング時に繰り返し【安心・安全・ポジティブ】の重要性を伝え、それが浸透するようにするしかありません。
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