2022年、物価高が止まらない! 先手を打ったリコール対策を行う

物価高によるリコール中断を防ぐための対策を、2つの患者さんのパターンに分けて解説しています。事例として、予防型歯科医院で挙げられた案も掲載しています。

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物価高で消費者心理に変化が起きています

2022年8月26日、共同通信の記事にて、8月の東京の物価が2.6%上昇しているという記事が掲載されていました。

総務省が26日発表した8月の東京都区部の消費者物価指数(中旬速報値、生鮮食品を除く、2020年=100)は、前年同月比2.6%上昇の102.4だった。伸び率は14年10月以来、約8年ぶりの大きさ。ウクライナ危機による原油などの資源や原材料の価格高騰に加え、円安による輸入物価の上昇が影響した。

(引用:共同通信社|8月東京の物価、2.6%上昇 8年ぶり伸び率、資源高など背景

物価の上昇率は前年対比2.6%という伸び率は、実に8年ぶりです。

あまり大したことないと思うかもしれませんが、この数値は食品、車、エアコンなど、普段からよく買うものと、たまにしか買わないものの物価が混ざった平均値です。

そのため体感としては物価が上がったと感じていても、全体的なパーセンテージはなかなか上がらず2.6%という数値になります。

物価上昇の中でも、食パン、食用油、牛肉などの生活必需品は特に上昇率が目立ちます。

(引用:時事ドットコム|物価上昇、3カ月連続2%超 生活必需品の高騰続く―食料3%超、家計圧迫

ガスや電力も前年対比で、この夏は20%以上も値上がりしました。

電力などは冬場に多く消費するので、「今年の冬はどうなるか、家計をさらに圧迫するのではないか」という不安の声が挙がっています。

世の中の物価が高くなってきても、緊急性が高い生活必需品は値段が高くなったからといって買わないわけにはいきません。

その代わり、「その他のものを後回しにしよう」と考える消費者が増えます

例えば、

・美容院の回数を減らす

・趣味のカラオケに行く回数を減らす

・飲みに行く回数を減らす

上記のように、緊急性が高くないものの頻度を減らすようになります。

 

消費者の節約意識を裏付けるかのように、今はリセールの会社が非常に好調です。

ハードオフコーポレーション、トレジャーファクトリーなどというような「衣類や家電を買い取り、それをまた売る」というリセールの会社は2022年9月現在、株価が上昇しています。

ここから読み取れるのは、消費者の「数千円でも数百円でも節約したい」という意識が高まっているということです。

これまでのポイントを整理すると、

・物価高は今、高止まりしていて収まる気配もない

・けれども生活必需品は買わなければならない

・そうなると、カラオケや飲み会などの頻度を減らさそうと考える人が増える

ということになります。

物価高は予防型歯科医院にも影響があります

このような物価高による消費者の意識変化は、歯科界にとって他人事でありません。

特に、リコールに影響が出てきます

虫歯や痛みがあるものは治療しなければいけないので、回数を減らすなどということは考えづらく、影響はそこまでありません。

しかしメインテナンスは特に痛みがありません。

頻度は医院さんによって変わるものの約3ヶ月に1回程度のサイクルで、窓口の支払いは約3,000~3,500円程度です。

 

今の物価高の背景には社会情勢的なものがあります。

先ほどもお伝えしたように、消費者の中には家計圧迫を受けて「美容院の頻度減らそう」「飲み会の回数減らそう」と、生活必需品でない費用を減らそうと考えるようになった人々が増えてきています。

こういった考えを持つ方は、予防型歯科医院においてもリコールは一旦中断しようかな」と考える可能性があります

患者さんの心理に寄り添ったリコール対策を取りましょう

リコールを中断したからといって、決して個々の医院に対する満足度が下がったという話ではありません。

今回の物価上昇のような場合は、社会情勢的ものが起因しています。

しかし、リコールの患者さんが減るのは、医院としてはもちろん、患者さんの口内環境のためにも良くありません。

そこでこの機会に、リコール対策について改めて院内で考えてみましょう

 

リコール対策のポイントは大きく分けて2つあります。

1つは、今まで特に長く継続してくれてる患者さんが、一旦中断もしくは間隔を伸ばすようになる場合です。

このような場合はメインテナンスの後に15分から20分の時間をとり、今までを振り返ることが大切です。

メインテナンスに来なくなってから1~2年後のサンプル写真などがあると伝わりやすいかと思います。

「今までずっとメインテナンスを続けてきてくれているので、口内はこんな風に良くなってきましたよ。やめてしまうとサンプル写真のように悪くなってしまう可能性があるので、今後も続けていきましょうね」とお伝えすると、患者さんはイメージしやすいかと思います。

また、メインテナンスに来られてる患者さんの中には治療にかかる医療費などを聞いたけれど忘れてしまっている、という方もいらっしゃることと思います。

そのような方のために「メインテナンスを通い続けてる人とそうでない人で、医療費はどれだけ変わるのか」ということもお伝えするといいでしょう。

この物価高で、治療費もアップしています。

保険治療でも値上げしているパラジウムは、治療で合計1万円ほどかかります。

一方、メインテナンスでは1回約3,000円~3、500円です。

このように、今メインテナンスをやめてしまうと、どんなリスクにつながるのかということを患者さんに考えていただくことが大切です。

 

もう1つは、メインテナンスに移行して、もしくはメインテナンスを始めて6ヶ月以内という患者さんの場合です。

このような時期は、メインテナンスが習慣化されていないので中断しやすいものです。

治療が終わった後に、完了比較でメインテナンスに移行していただいた方も同様です。

このような患者さんに対しては、「今日メインテナンスをしたことで口内が良くなっているけれど、これっきりでやめてしまうとどうなってしまうのか」ということをお伝えしておきましょう。

 

院内で改めて、患者さんごとにアプローチする方法を考えてみましょう。

是非とも、スタッフ全員の意識を上げていくきっかけにしていただければと思います。

 

ある医院では以下のような案が出ました。

・仮に間隔が空いてしまっても、しっかり継続していただけるようにアプローチする

積極的なコミュニケーションをとる

・久しぶりに来院される患者さんは、医院に対して心理的に気まずい思いがあるので「久しぶりの来院者も受け入れて歓迎します」という姿勢でいる

・診察アプリを活用して、一旦中断してしまった方に「ぜひまた来てくださいね、やめてしまうとリスクがありますよ」というお話をする

・場合によって、患者さんとリコールの間隔を相談して「口内の状態も良くなってきたので、リコールの頻度をこれまでの3ヶ月に1回から4ヶ月に、4ヶ月に1回の場合は6ヶ月に変更するか」などを提案する

このように先手を打つことで、リコールの患者さんが中断しないようあらかじめ対策しておきます。

まとめ

今は社会情勢的に「物価高なので、リコールは回数を減らすか一旦中断しようかな」と考える患者さんが増えてきています。

そうなると予防型歯科医院のリコールにとっては、少し逆風になってしまいます。

ですがこの状況をチャンスとし、

・患者さんに口腔内の変化を伝える

・中断するとどういうデメリットがあるのか

など、リコールの大切さを患者さんへ改めて伝える機会だと考えます。

時代に先手を打ち、リコール中断の対策に取り組みましょう。

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(※)こちらの教材は、歯周病を患者さんにどう正しく伝えるか? を説明するのではなく、治療期間が長期化しやすい歯周病治療を例にとり、「患者さんにいかに納得していただくか」に焦点をあてて解説したものです。あらかじめご了承ください。

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ABOUTこの記事をかいた人

丹羽 浩之

株式会社ユメオカ代表 丹羽浩之。 ユメオカとは「夢とお金の作戦会議」の略。 2004年に独立後、現在までに教材は30種類以上を開発し、全国3,000医院以上がユメオカ・ノウハウを活用し予防型経営に取り組んでいる。 そして全国8名の提携コンサルタントによるコンサルティング、【会員制】予防型経営★実践アカデミー、【会員制】歯科『採用★定着』実践ラボを主催している。 また予防歯科、予防医療の普及に最も精力を注いでいる。 座右の銘は「得意淡然、失意泰然」。