メインテナンスを自費に移行する壁になるのが、歯科衛生士自身が価格に納得できていることです。
「歯科衛生士は国家資格であること」「短期的にはスッキリ感、思い切り笑える」「長期的には歯周病予防、全身健康、医療費削減」といった価値が歯科メインテナンスにはあります。
これが、よくあるマッサージ60分 8,000円というサービスより価値が低いのでしょうか。
価値に対する考え方、事例を学ぶことで歯科衛生士の方々に自信をもっていただきたく、北原さんにお話しを伺いました。
また、このインタビューにあるように1回3時間で60,000万円という価格で通い続けている患者さんも実際にはいらっしゃいます。
【プロフィール】
日本大学歯学部附属歯科衛生専門学校卒業後、都内の自費専門の歯科医院に勤務。
1996年、有限会社エイチ・エムズコレクションに所属。
1年間で1万人以上の患者さんに対して啓発活動を行い、リコール率90%以上の実績を評価され、1997年に専務取締役に就任。
患者満足度の高い医療スタッフの育成は、歯科医院のリコール率にも商品の販売率にも反映する、ということを数字で確認することで、精力的に歯科衛生士教育に携わる。
2004年、副社長に就任。
2018年フリーランスの歯科衛生士として独立。
【教育への想い】
エイチ・エムズコレクションの副社長として永くスタッフ育成に携わり、海外の予防歯科、歯科衛生士の働き方にも精通している。
日本の歯科衛生士の地位向上に貢献すべく、研修や企業とのコラボレーションなどを行ってきている。
丹羽:「メインテナンスは『ここまでやらないと完全に取り切れない』となっても保険制度上、限界がある。
『ここまでしかできない』ということを越えようとすると『自費でしかできないという保険制度とのギャップ』こういうことを伝えていくことが必要なのでしょうか?」
北原:「そうですね。何か医療を受けるという事を含め、本当に問題がある事は受けないといけないので取り入れると思います。
健康を増進したり維持することは自分にとって健康を取り入れるというやりがいみたいなものですね。
健康を受け入れるというモチベーションは、歯ブラシの仕方とかもそうなのですが、『なぜそれをする事が大事なのか』『どうしてメインテナンスに来てもらわなければならないのか』という、自分が健康であり続けるところに意識を向けてもらえるような患者さんの意識付け、意味付けです。
それを伝えきれてない医院さんが非常に多いのです。
だからアポイントも軽く『取ってくださいね』という程度で終わっている所が結構多いです。
『今度、3ヶ月後になりますよ』と言われて、『3ヶ月後は予定分からないから予約が取れない』と患者さんが言った場合、『じゃあ、お電話下さいね』とか『じゃあ、ご連絡いただいてよろしいですか?』となります。
本来、そこで3ヶ月後に診せていただかないと『健康が保てませんよ』ということです。
だからそこを患者さんに深くご理解いただければ、キャンセルになったとしてもとりあえずアポイントは取っていきます。
そういうところを私は凄く大事にしているので、『とにかくキャンセルは後でもできるから、とりあえず3ヶ月後のアポイントを取っていって下さい』というふうに伝えています。
『健康度をチェックする』という言い方がよくありますが、本人自身が『健康であり続けたい』という意識を持ってもらえるようなお手伝いもメインテナンスには含まれていると思います。」
丹羽:「なるほどね。北原さんの顧客で自費メインテナンスは、一つの目安としてどれぐらいの時間で、大体いくらぐらいなのですか?」
北原:「そうですね。地域差によってそれぞれ違ったりしますけれども、だいたい60分からというのが多いですね。
私が知っているクリニックだと1回3時間というクリニックもあります。」
丹羽:「1回で3時間?」
北原:「はい。1回3時間来ていただくという所もあります。
やはり、そちらに関してはかなり費用も高いです。」
丹羽:「いくらぐらいですか?」
北原:「だいだい、まぁ6万円位頂いているクリニックさんが実際あります。」
丹羽:「それでも納得して来られている方がいらっしゃるということですね。」
北原:「いらっしゃるんですよね。そのために歯科衛生士さんは、その患者さんの教育ツールをオリジナルで作っています。
歯周病についてもメインテナンスの意味をしっかり患者さんと勉強をして、それで受けていただいているケースが多いですね。
まぁマニアになるんですけれど、そういったところもございます。
通常だと1時間位の内容の中で、患者さんの状態を把握しながら時間と費用を分けて考えている所もありますね。
1時間で足りない口腔内をされている患者さんの場合は90分取っていただく場合もありますし、逆に自費で、クリーニングが凄く綺麗に出来ている患者さんの場合は30分で簡単なチェック程度になったりします。
その場合は、余った時間にデンタンルエステなどが入ってきて、今度はその気持ち良さと巡りの良さとか、健康を維持するためのリラックスという形での提供に変わっていきます。」
丹羽:「30分ずつの組み合わせですね。」
北原:「はい。だから患者さんによって時間の配分が変わってきたりしますね。」

丹羽:「なるほどね。だいたい60分でいくらぐらいなのですか?」
北原:「だいたい60分ですと1万5千円以上ですね。
あとはちょっと効果が表れにくいです。」
丹羽:「なるほどね。世の中ではリフレクソロジーとかエステとかタイ式マッサージとかホテルでやるような整体とかエステとか、60分1万5千円を普通に取っているサービスというのは実はいっぱいあるじゃないですか。
患者さんやお客さんも行っている。
それを歯科医院が行おうとすると、ただ単に『気持ち良い』『リラックス出来た』という事以外の要素もたくさんあるのになかなか広がっていかない。
私からすると長期的な健康にも反映するし短期的な気持ち良さもあるし、当然歯周病予防にも影響すると思うのですが、それはどうしてなのですか?」
北原:「やはり現場で伝えられる時間が限られているというのも、現場の衛生士さん達とお話しをするとあるんですよね。
あと空間も治療ベースになっていたりするケースが多かったりします。
リラックスという相反する真逆な方向性を提供するとなった時に、歯科医院って「治療を受ける所」という意識が患者さんの頭の中にあります。
クリーニングとか定期健診というのは広まるのに時間がかかってきたので、歯科衛生士さん自身国家資格のライセンスを持っている、そこの部分の情報を提供もしていくことが凄く大事だと思います。
結局、メディアさんとか新聞屋さんとかネットもそうですけれど、色々な雑誌社さんで『歯科って今どうなのですか?』という質問をいただく時に、必ずそういったことをしっかりまとめてインフォメーションしていただく記事作りをお願いしています。
そうすることによって国民にも情報が提供できるし、歯科医療で常に通っていらっしゃる方からも情報発信できるため『情報の発信をし続けていくこと』というのが凄く大事なのかなと思います。
この内容に関するテーマを動画(約2分)で詳しく説明しています。
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