上手くやってこれた時は特に気にならなかったことが、不安になった時にふと気になってしまうことはよくありますよね。
そして厄介なことに、この漠然とした不安は中々消えてくれません。時間が解決するものでもなく、むしろ時間とともに不安は大きくなってしまいがちです。
そこで今回は、医院経営に対して漠然とした不安が増えた院長向けに、その不安を打ち消し、診療に集中できるための5つのステップについて記述しました。
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コロナ渦で漠然とした不安が増えた開業20年の医院

静岡県で開業20年になる歯科医院の院長から、次のような相談がありました。
「これまで問題なく経営してきました。ですが2020年のコロナ禍で患者数が微減し、高齢者のリコール数が一時的に減っては戻るというのを繰り返しています。
この先の医院が少し不安になり、自分の出口はどうするべきなのか、長く定着してくれているスタッフの給料のことなどが気になっています。」
この医院さんの概要は以下の通りです。
患者数 :延べ700人/月
リコール :200人/月
ユニット :5台
歯科医師 :3人+2人非常勤
歯科衛生士 :2人+2人非常勤
歯科助手受付:2人
院長 :50代後半
自費率 :10%
成長率 :+3~7%/年
現在、歯科大学に通う息子さんがいらっしゃいますが、彼がこの医院を承継するか否かは今のところわかりません。
また、院長は持病を抱えており、できればあと5年以内には院長という立場を離れ、歯科医師として働くことが理想と考えています。
常勤の歯科医師は50代で長く働いてくれ、開業する意向はありません。
歯科衛生士2人も10年以上働いてくれているスタッフで、とても信頼しています。
そんな医院ですが、2020年からのコロナ渦により
・高齢者のリコールが一時的に減(その後、戻ったが)
・患者数全体は微減
といった影響がありました。
この医院は今まで大きく成長することはなかったけれど毎年3~7%、じわじわと成長してきただけに、院長は不安を抱くようになりました。
不安の内容は、
☑ このままスタッフに給料を払い続けられるだろうか?
☑ そもそも当院の適正な人件費率はどれぐらいか?
☑ コロナの収束で、また以前のように少しずつ成長できるようになるのか?
☑ 自費診療が少ない気がする。もっと需要はあると思うがなぜか?
☑ 息子が承継するか分からないので、出口はどうしたらいいものか
といったことです。
漠然とした院長の不安を打ち消す5つのステップ

この院長は、医院経営については今まで何となく上手くやってこれたので、あまり危機感を感じていませんでした。
しかしコロナ禍の影響で、心の底にあった漠然とした不安が一気に露呈してきた様子です。
この院長のように、コロナ禍で今までは特に感じなかった不安が露呈してきた院長が増えています。
ユメオカにも同じような相談が多数、寄せられています。
このような相談に対して弊社から提案することは、
1) ビジョンシートの作成(今後5~10年ぐらい)
2) 現状の医院収支の把握
3) ビジョンにつながる、スタッフの昇給を安定化できる適正収支の明確化
4) 医院のポテンシャルの明示
5) アクションプランの作成とそれを実行できるPDCA環境の構築
この5つのステップです。
それぞれについて、簡単に説明します。
1) ビジョンシートの作成(今後5~10年ぐらい)
院長の頭の中にビジョンはあるけれど、実際にシートにまとめていない歯科医院が多いです。まず医院がどのような“あり方”を目指すかを明示しないと、そこに合った数値計画ができません。
2) 現状の医院収支の把握
現状の医院収支を、お金のブロックパズル(和仁達也 開発)で理解します。
3) ビジョンにつながる、スタッフの昇給を安定化できる適正収支の明確化
1)のビジョンがあることで、「どれだけの利益を毎年残していく必要があるか?」が明確になります。設備投資やスタッフ給料をどれぐらいにしたいか? 返済がどれぐらいあるか? など、必要利益は医院毎に異なります。
4) 医院のポテンシャルの明示
医院のポテンシャルがどこにあるかを明示しないと、気持ちが明るい方向に向かいません。この医院のポテンシャルは、
・カウンセリングを行っていないがリコール数が200人/月いるため、カウンセリングを強化することで300人/月は可能(DH枠もあり)
・自費率も、計画的にカウンセリングを入れることで+30%程度は可能
・患者データをデジタル化することで、予約の簡素化や情報提供可能でキャンセル率や物販・自費が増える見込み
というようなものでした。
5) アクションプランの作成とそれを実行できるPDCA環境の構築
4)のポテンシャルと3)の必要売上・患者数などとリンクするアクションプランを作成します。その意義をビジョンとともにスタッフと共有した上で、毎月1回は振り返り・対策を考えていく時間をつくります。
このように、【ビジョン・数字・実行計画】がつながって明示されると、院長の不安な気持ちはどのように変化するでしょうか。
漠然とした不安を打ち消すための道筋ができ、安心感を得られますよね。
不安に気を取られることがなくなるので、院長は目の前のすべきことに集中できるようになります。
注意していただきたいのですが、今の医院の状況やこれからの医院のことが不安だからといって、焦って「評価システム・カウンセリング・コミュニケーション術」といった手法を取り入れるばかりでは、上手くいくことはありません。
漠然とした不安を抱えたまま、色々とやってみても空回りするだけなのです。
コロナ禍で今後の医院経営に漠然とした不安を抱いている院長は、まずは【ビジョン・数字・実行計画】を明示することからはじめてみましょう。
医院の収支や、これからの必要利益が明確になることで、漠然した不安が大きく減ることを実感できるでしょう。
医院が持つポテンシャルもわかるので、暗く沈みがちだった気持ちも明るい方向へ向かいますよ。
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