メンテナンスに変化をつけ、患者さんのモチベーションを保ちましょう。
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10年以上通われるリコール患者さんの多い医院でのお話です

福岡県に開業して25年経つ、山田デンタルクリニックのお話です。
こちらの医院では、定期検診として10年以上通い続けているリコールの患者さんが大勢いらっしゃいます。
メンテナンスでどのような処置をしているかというと、内容は毎回同じです。
メンテナンスが終わり、次は3ヶ月後の予約を取る…ということの繰り返しです。
このように予防型歯科の定期健診として、メンテナンスだけして「問題ないので大丈夫ですよ、ホームケアをこのまま頑張ってくださいね」一言で終わってしまうのは、よくあることです。
一方で、口腔ケアの重要性はコロナの影響もあり高まっています。
特に予防型歯科医院には、定期検診を目的に来院される方が増えています。
山田デンタルクリニックも例外ではなく、常に次のアポイントが迫っているという状況です。
患者さんともっとお話ししたいという気持ちがあるものの、時間がなかなか取れないというのが悩みです。
リコール来院者の中断が増えた

そんな中、山田デンタルクリニックでは気づいたことがあります。
リコール来院者の中断者が増えているということです。
院長は最初のうちは「あの患者さん、どうして中断してしまったのかな」と思っていました。
しかし中断者が増えてきたことで疑問を持ち、内訳をよく確認してみました。
すると、比較的長く通い続けていた方、特に10年以上通い続けている方の中断がすごく増えていることがわかりました。
予防型歯科医院において大事なのはリコール数で、それは医院の資産です。
リコールとは医院が患者さんの意識を長年かけて高めて、メンテナンスに通い続ける習慣を作ることで順調に増えていくものです。
このリコール数が減ってしまうのは、非常に悲しいことです。
ましてや、これまで10年以上も長く通い続けてきた方が中断してしまうというのは、もっと悲しいことだと思います。
リコールを中断する患者さんが増えた原因
リコール中断において、はっきりとした原因というのはありません。
「なんとなく、もういいんじゃないかな」というような気持ちで辞めてしまう患者さんが大半です。
詳しく言えば、「口の中に変化もないし、現状は特に問題ないみたいだな」「様子を見て悪くなるようなら、ちょっとおかしいなと思ったらまた行こうかな」というように、気軽に考えて中断してしまうケースが多いです。
予防型医院のメンテナンスというのは、3ヶ月に1回、同じルーティンの処置をするものです。
患者さんからすると、毎回同じことの繰り返しで、変化を感じられる機会がありません。
会話も特になく、どんな事をしているかよくわからない、という気持ちのまま通われている方もいらっしゃいます。
「歯がツルツルになって気持ちが良くなった」という感想を抱く方はもちろんいらっしゃいます。
ですが、毎回同じ内容のメンテナンスを受け続けているうちに、「ずっと通っているけど口内が変わらないし、行かなくてもいいかなぁ」という気持ちが浮かんできます。
これがリコールを中断してしまう心理です。
リコールの中断を防ぐための対策

こういったケースを防ぐための対策としては、患者さんを飽きさせないことが最大のポイントとなります。
例えば、アポイント枠を1年に1回増やすというものです。
3ヶ月リコールの場合は、4回通うと1年が経つということになります。
そのため、4回目の通院時に飽きさせない工夫をします。
具体的には、アポイント枠を通常よりも15分から30分増やし、患者さんにお話をします。
ある医院では、通常メンテナンス時間は1回45分としています。
それを4回に1回、1年経過したら15分プラスして、60分から75分の予約時間枠を取ります。
増やした時間では、リコール患者さんを飽きさせないために
・口腔内で気になっていることはないか
・特別メニューの提案
というように、大きく3つのお話をします。
一つ目の1年間の振り返りは、「あまり実感はないかもしれないけれど、口腔内がよくなっているということ、維持できているというのは実はすごいことなんですよ」というように、患者さんにメンテナンスの重要さを伝えます。
メンテナンスというのはわかりやすい変化があるものではないので、患者さんとしては言われないと実感しにくいものです。
また、悪くなっていることばかり伝えると、患者さんのモチベーションはどうしても少し下がってしまいます。
「家でもしっかりケアをされているから、こういうことができているんですよ」というように、1年の振り返りを伝えます。
できれば鏡を見ながら、写真があれば過去と比較しながら「ここが良くなってきましたよ」「ここが維持できていますよ」とメンテナンスによる経緯を具体的にフィードバックすることで、患者さんのモチベーションへとつながります。
二つ目は、「お口の中で気になっていることはありませんか」と患者さんに聞くことです。
そうすると、普段気になっているけれど伝えるタイミングのなかった患者さんは色々とお話されます。
それに対して「こうするといいですよ」「そこまで不安に思わなくても大丈夫ですよ」など、寄り添った形で答えていきます。
患者さんの持っている漠然とした疑問や不安を解消します。
三つめは、特別メニューを作っておいて提案するというものです。
内容は例えばデンタルエステ、実費のメンテナンス、ホワイトニングなどです。
このメニュー表を提示して、「メンテナンスに1年以上通い続けている方だけに、こういったメニューを提案させていただいています。ご興味があれば説明させていただきますが、いかがですか」というように患者さんに伝えます。
興味がある患者さんには説明する時間を作ります。
医院の自費率を上げるというよりも、患者さんがメンテナンスに通い続ける動機となるよう変化を作ってあげるという目的です。
こちらの医院で特別メニューを受けた患者さんは「1年に1回だし、このデンタルエステを受けてみようかな」「実費のメンテナンスと保険のメンテナンスで内容がこんな風に違うのであれば、次回は実費のメンテナンスを受けてみようかな」とお話されていました。
まとめ
10年以上回続けている来院者が中断するというのは医院として非常に悲しいことです。
明確なクレームがあれば改善できますが、中断される患者さんは特に理由なく、気が付くといなくなっているという方が大半です。
このことを理解していただき、今後どうしたらいいかを考えることが重要です。
今、このような状況にある医院には、ぜひスタッフで話し合い、メンテナンスに変化をつけていただきたいです。
ポイントは飽きさせないことです。
メンテナンスの変化としてどんな事ができるかを、医院全員で話し合ってみてください。
先ほど私がお伝えした対策をスタッフにお話しされるか、もしくはこの記事を一緒に見ながら考えていただくといいかと思います。
また、患者さんからすれば「ちょっとメンテナンスは休憩しようかな」「やめようかな」と通うのを一度辞めてしまうと、もう一度通うのは非常に敷居が高く感じます。
また行こうかと思っても、「しばらく行っていないし、何か言われたら嫌だな」と思ってしまいます。
このような状況を避けるため、できるだけ自然中断させしないように医院側から働きかけることが重要です。
そのためにも、メンテナンスに変化をつけて患者さんを飽きさせない工夫をしましょう。
もちろん、中断してしまい、久しぶりに来られた患者さんの迎え方について院内で考えておくことも大事です。
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