今から15年以上前の歯科業界から考えると、本当に感無量といえる大きな変化になっています。
まさにこれから、予防歯科の時代がやってきます。
しかし、予防歯科経営にはおいて新たな課題が出ています。
それは【採用】、もっと言えば【スタッフの安定確保と定着】というものです。
この課題にいち早く気づき、対策をとっていくことで本当にバラ色の予防型歯科医院になると私は考えています。
今回は、予防型歯科医院にとって「リコール増」より「スタッフの安定確保と定着」が重要になる理由についてお話しています。
Contents
予防型歯科医院にリコール増の追い風が吹いています

2021年10月に行われた衆議院議員総選挙で、自民党の公約に「国民皆歯科健診」が盛り込まれました。
これがいつ本格的に動き出すかはわかりませんが、予防型歯科医院には時代の追い風が吹いています。
以下は厚生労働省(中医協)による歯科治療の需要の将来予想(イメージ)です。

ここでも「歯の修復」より「口腔機能の維持・回復」に力点が置かれています。
【かかりつけ強化型歯科診療所】は、ますます重要視されるでしょう。
さらに日本では、医療費削減も待ったなしの状況です。そのため、国は予防歯科を強化すべく徐々に動き出しました。
このような流れから今後は歯の定期検診や予防歯科には、より多くの方々が習慣として自然に向かうことが予想できます。
つまり、リコール増への流れがきているということです。
今から15年以上前、来院者の方々に「予防歯科」の習慣をつくっていただくため、様々な労力を割いてきた医院さんにとっては、まさに夢見た時代の到来でしょう。
しかし、喜んでばかりもいられません。
現在、予防歯科医院には、リコール増とは異なる課題が出現しつつあるからです。
予防型歯科医院の経営でリコール増より大切になるのは「スタッフの安定確保と定着」という着眼点

今までの予防歯科医院では、リコール増が大きな課題だったことと思います。
そしてある程度リコールが増えると、次に考えるのは医院の拡張ではないでしょうか。
これまで予防型歯科医院の拡張は、多くの医院で
2) スタッフ採用
3) ユニット増設
という順番で行われていました。
しかしこれからの時代、この順番で医院拡張していくと、大変なリスクにさらされることにもなります。
それは、
☑ユニットも余っている
といった状態になることから生じるリスクです。
具体的には、
歯科衛生士をはじめスタッフがいない(雇用が不安定)ため、ユニットが埋まらない
というリスクです。
今まで同じような状況を経験された院長も多いと思いますが、これが2022年以降、より顕著になってきます(このような状況を想像すると、院長のストレスはたまらないと思います)。
近い未来にスタッフの採用が不安定になる理由

これまでもスタッフの採用は楽ではなかったのに、今後はもっと難しくなると聞くと、院長しては厳しいものがありますよね。
なぜ採用が不安定になるのかというと、
歯科衛生士はじめスタッフ給料の二極化
が進行するためです。
例えば同じ地域でも歯科衛生士の給料が
・24万円/月~
【B医院】
・32万円/月~
というぐらい違いのある求人が、今後は出現することでしょう。
これだけ差があると、A医院は求人においてB医院と同じ土俵にたてません。
これまでは給料に差があっても2~3万円月程度だったため、給料だけではない要素(例えば、働く時間や休み、教育環境、立地など)で選ばれる医院も多々ありました。
しかし、働く時間は同じで月8万円も差があると、給料以外で選ばれる医院はかなり難しくなります。
その流れを受けて、大幅に給料アップせざるを得ないと考える医院も増えだすでしょう。
どうしてB医院が給料を高く設定しているのかというと、優秀な人材をしっかり確保するためです。
また、受付や歯科助手にも同じ現象が起きてきます。
なぜなら、余力のある一般企業が給料アップの幅を大きくしているためです。
受付や歯科助手のスタッフ募集は一般企業も競合に含まれるので、やはり給料の二極化は避けられません。
さらに、2021年10月の選挙で自民党単独で過半数以上を獲得した岸田政権の看板政策は「令和版所得倍増」です。
所得を大きく増やす会社や医院は税制優遇策を得られるため、スタッフ給料増の流れは加速すると考えられます。
これから2~3年かけて「スタッフの安定確保と定着」という新たな着眼点をもとに医院を大改造する

これらを踏まえると、今後の予防歯科医院経営においては
に切り替えないと、時代に適応できなくなります。
つまり、課題の重要度が、リコール増からスタッフの安定確保と定着に移行するということです。
このような変化に早く気づき、どこにフォーカスするかで、同じ努力量でもその後の5年が大きく変わってきます。
なぜならスタッフの大幅な給料アップと働き方改革は、生産性向上の改革をせずには実行できないためです。
これらをクリアするには、必ず時間がかかります。
同じ地域の医院の求人の給料が大きく上がってきたからといって、それに焦って対応しようとしても、全く太刀打ちできないのです。
だからこそ2022年以降、予防型歯科医院の経営課題でもっとも重要なのが「スタッフの安定確保と定着」なのです。
今後は
2 )採用を安定化していくためにどういうシステムを築いていけばよいのか?
2) せっかく入職したスタッフが定着できるようにするために必要なことは何か?
を考え実行していく必要があります。これらは1年程度できるものではありません。
少なくとも2~3年はかかるテーマです。
特に1)の答えの中には、必ず生産性を高め「給料の大幅アップと働き方改革」を実行することが出てくるはずです。
これは時間がかかります。
そのため、早めに計画をつくって実行していく医院ほど有利になるものです。
予防歯科医院にこれから吹く時代の追い風を味方につけるためにも、これからのスタッフ確保に医院として必要なことを考えましょう。
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