信頼できるチーフをはじめて選出したい!そのための選出法、そして育成法があります

歯科衛生士
開業後、数年経過しスタッフ数も増えて、全て院長が指示して動かそうとすると限界を感じます。

そこで、スタッフの中からまとめ役となるチーフを選出して「権限移譲しながら医院運営をしていきたい」と院長は考えはじめます。

しかし、スタッフの仲がとても良いことはいいのですが、まとめ役となると適任者がおらず、また自らチーフになってくれそうなスタッフがいないのがよくある実情です。

このような医院さんが「どのようにチーフを選出し、育てればいいのか?」について某院長の相談に答える形でお伝えしていきます。

 

Contents

貴院だけではないです、チーフ適任者がはじめからいる医院はほとんどありません

「そろそろチーフをつくってある程度、医院運営を任せたい」と思いながら、その適任者がおらず足踏みしているという院長はあなただけではありません。

そこで、あなたと同じような境遇の院長から次のような相談をいただきました。

【ご相談内容】

チーフをどのように育てるべきか?

現在は、みんな社歴が短いため横並びの状態です。よく言えば仲良しですが、悪く言えばチーム、組織として機能していないように思います。

今後、チーフなど、スタッフのまとめ役を作っていきたいと思っていますが、どのような流れで進めるか? どのようなスタッフが適任か? 手当はどのくらいか? などご教授して頂ければ幸いです。

この【ご相談内容】のように、スタッフの仲がとても良いことは歓迎されることですが、その中からチーフを選ぶとなると、とても困難です。

なぜなら、多くのスタッフはチーフになることを打診されると、とても嫌がるためです。それは、チーフになれば、その役割から他のスタッフと一定の距離感が生まれ、これまで仲良くしてきたスタッフ同士の関係性が崩れることを不安視するためです。

しかし、医院としては院長1人がマネジメントしていくには限界を超えています。

そこで、どのようにチーフを選出していけばよいでしょうか。その回答を次に記します。

 

他のスタッフも納得し、協力をしてくれるチーフを選出するには、その手順が極めて重要です

【回答】

チーフスタッフの決定、流れ、手当について説明しますね。

1)チーフの役割を明確化

まず院長が何を期待するかを明確にすることからです。チーフは医院によって役割が異なります。

例えば、スタッフと院長の間に入って翻訳やギャップの解消、新人スタッフの指導、事務業務(採用、業者対応、WEB原稿など)など、何を期待するかとその優先順位を明確にする事からですね。

2)選出、打診

その上で適任のスタッフを選出すると良いと思います。そして、そのスタッフに院長から打診する時も明確な役割がある方が受け取りやすいと思います。

あとスタッフにチーフを打診すると「なぜ、私が? 荷が重い」となりがちです。

明確な役割と大変だけど一緒に頑張って欲しいという想いを伝えることが大切です。

3)決定後、他スタッフへの説明

他のスタッフに説明する時も「医院の状況と必要な役割を伝え、大変だけど院長が依頼し、無理に受けてもらった」感じの伝え方の方がチーフになるスタッフは受けやすいと思います。

というのはチーフにあると、他スタッフと距離感が必ず出ますし、そのことをチーフになる人は心配しがちです。そのため率先してチーフを受けたと他スタッフが認識するとやりづらさを感じる人も少なくありません。

チーフになる方に他スタッフへの伝え方は確認しておくことが重要ですね。

あと手当については月額5千円~3万円ぐらいですね。最初は5千円で十分だと思います。

以上がチーフ選出までの手順です。

役割が明確でないと、どういう経緯でチーフになったとしても不安ばかりが増大してしまいます。

そのスタッフの能力を上手く引き出せません。

また、他スタッフへの院長からの説明の仕方もとても重要です。

チーフ選出で院長の最も大きな役割は「他のスタッフがチーフに協力的になってくれるようにすること」です。

当院における「チーフの役割」をまず明確化する

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ABOUTこの記事をかいた人

丹羽 浩之

株式会社ユメオカ代表 丹羽浩之。 ユメオカとは「夢とお金の作戦会議」の略。 2004年に独立後、現在までに教材は30種類以上を開発し、全国3,000医院以上がユメオカ・ノウハウを活用し予防型経営に取り組んでいる。 そして全国8名の提携コンサルタントによるコンサルティング、【会員制】予防型経営★実践アカデミー、【会員制】歯科『採用★定着』実践ラボを主催している。 また予防歯科、予防医療の普及に最も精力を注いでいる。 座右の銘は「得意淡然、失意泰然」。