その頃には他のスタッフに対する影響力も大きくなっているため、院長としては頭の痛い話です。
改善しようと思っていても、「あまり強く言い過ぎて辞めたいと言われたらどうしよう」と不安に思い、何もできない状態が続いている院長も多くいらっしゃいます。
このような状態が続くと、院長もスタッフも仕事に集中できずに疲れ果ててしまいます。
そこで今回は、解決方法について、お伝えします。
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勤続10年になるスタッフが自分勝手な行動をして困っている

とある歯科医院では、勤務して10年になる歯科衛生士の山根さん(仮名)が常勤で働いてくれています。
山根さんは小学生のお子さんが2人いて家庭も大変なのに、仕事も常勤として頑張ってくれています。
それは非常にありがたいのですが、最近になって山根さんの自分勝手に振舞う行動が、院長の目につくようになりました。
例えば、医院で決めたルールの「初診から検査までの流れ」を院長の承諾なく変えており、他のスタッフにもそれを周知させている…というようなものです。
院長が気付いた頃には、既に変更されたルールとしてスタッフ全体に根付いていました。
この件を院長から山根さんに
「勝手に診療の流れを変えるのはまずいな。元々そういうルールでやっているのにも意図があってのことだから、今度からは事前に相談してもらっていいかな」
と伝えましたが、山根さんは目をそらして、空返事という具合です。
こういうケースが続くと、院長もさすがに軽く済ませる話ではなくなります。
しかし、根本的に改善していかないといけないと思いながらも、どうしていいか分からない状態が続いています。
院長から山根さんにあまり強く言って「それならいいです、辞めさせてください」と大事になっても困る、と不安な気持ちが先立つからです。
手も足も出ない状態が続き、院長はユメオカのコンサルタントにご相談されました。
自分勝手なスタッフに対応する方法

院長が事の経緯を話すと、コンサルタントから「院長としては、どういう状態が理想ですか?」と聞かれました。
院長は、
「そりゃあ、山根さんは医院の中心的な存在だし、院長の私と相談しながら、自分勝手な行動を改善していけることですよ」
と答えました。
ここからは、わかりやすく会話形式でお伝えします。
コンサルタント:相談しながら改善していくためには、院長と山根さんの間に何が必要ですか?
院長:しっかりとした信頼関係をつくること、そして山根さんに「今後は院長に相談した方がいいな」と思ってもらえるようにすることですね。
コンサルタント:なるほど、そのような状態づくりですね。具体的にはどのような方法をお考えですか。
院長:やはり、お互いの気持ちや意見をしっかりと話し合うことですね。
コンサルタント:現在はどうしていますか?
院長:以前は面談などもしていたのですが…今は立ち話ぐらいで、じっくり話す機会はほとんどなくなってしまいました。
コンサルタント:なるほど。それでは、まずどうしましょう?
院長:やはり面談した方がいいですね。
コンサルタント:そうですよね、これまで院長からお話を伺ってきた上で、私の方からいくつか提案させていただいてもよろしいですか。
院長:はい、ぜひお願いします。
コンサルタント:面談も大事ですが、単に話し合うだけでは上手くいかないように思います。円滑に進めるためには、面談の中身が大事だと思います。第一に、山根さんの存在価値をしっかりと認めることから入らないと、山根さんも院長に何を話していいか分からないかと思います。
そこで最初に院長から、山根さんが医院へ貢献してくれていることへの感謝を伝えてあげることが大事だと思います。その次に、医院をよりよくしていくために必要なこと、最後にそのために院長が必要だと思っていることをお伝えして、山根さんの意見も聞いてみるという感じです。
まとめると、
1)山根さんの存在価値
2)今後の理想の関係性
3)そのために必要なこと(院長と山根さんそれぞれ)
という内容と順番で行う面談が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
院長:まさにそうですね。私は面談で、自分の考えをいきなり話すつもりでした。それだと上手くいかないですね。
コンサルタント:同じことを伝えるとしても、山根さんが「院長の考えをしっかり聞きたい」と思ってくれる状態を作れるか否かが大事だと思います。
院長:分かりました。ところで、山根さんに「いきなりですが、面談をやりましょう」と言って、身構えられてしまうのではないかと不安です。どうしたらよいですか。
コンサルタント:それについても、山根さんが「面談をした方がいいな」と思えるように伝えるとよいと思います。例えば、『山根さんが医院の中心的存在なので、今後の医院の運営方法など私が考えていることについて山根さんの意見も聞かせて欲しいと思っているんだよね。一度、話し合う時間をつくれないかな』という感じでいかがでしょう。
院長:いいですね!それなら上手く面談の時間をつくれそうです。ありがとうございます。
そして院長はコンサルタントの提案を実行し、山根さんと面談を行いました。
山根さんは席についた時にはあまり乗り気でなかったように見えましたが、日々の感謝を伝えた上で話しを進めると、自分の気持ちを少しずつ話してくれました。
現在、山根さんの態度は改善されつつあり、院長に相談する場面も増えてきました。
このように、
- スタッフが面談の時間をつくりやすいように声をかける
- 面談の時間に、お互いに意見が言いやすい
この状態づくりができていないと、いくら面談をしても上手くいかないことが多いです。
大切なのは面談そのものではなく、話しやすい状態づくりです

繰り返しますが、面談において大切なのは「状態づくり」です。
年に2回ぐらい、例えば賞与の前などに公式に面談する時間を持つようにすることで、院長とスタッフの考えのギャップを改善する機会が得られます。
この医院の例のように、長期定着してくれるスタッフに対して「言わなくてもスタッフは分かってくれているもの」と考え、以前は機会のあった話し合う場をなくしてしまったというケースはよくあります。
それが結果として、「中心的なスタッフが自分勝手に行動する」と院長には見えてしまうものです。
何か心当たりを感じる院長は、今回ご紹介したように中心的スタッフと面談する時間をもっていただければと思います。
繰り返します!大事なのは、状態づくりです。
そうすれば、モヤモヤした悩みから解放され、院長の気持ちが楽になる、そして仕事にも集中できることと思います。
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