大きな問題であれば院長への報告や相談は必要ですが、些細な問題はスタッフ同士で解決してほしい…というのが院長の本音ではないでしょうか。
このような問題は、新人スタッフが入って最初の3か月で「当歯科医院としてのあり方」の教育をしておくことで、大半を解決できます。
そこで今回は、新人スタッフが入社したら必ず行いたいこと、そのための準備について記しました。
特に難しい内容ではないので、ぜひ実践して、スタッフ同士の些細なトラブルから解放されましょう。
Contents
医院拡張で、入社して1年未満のスタッフが5人も増えた歯科医院

岡山県にある歯科医院での話です。
患者さんのリコール数が増えてきたため、医院の拡張をすることになりました。
そのためも新しい歯科衛生士や歯科助手の求人を進めたところ、新卒を含めて5人のスタッフが新しく入ることになりました。
新人スタッフが増えたことによる多少のトラブルはつきものです。
ですがこの医院では、既存スタッフによるトラブルも増えてしまいました。
正確にはトラブルというより、院長にわざわざ伝えて解決するほどでもないことが増えました。
そのため、院長の負担が増えています。
スタッフが伝えてくる内容は、新人スタッフへの「消毒室の使い方」「患者さんへの伝え方」などの業務にまつわる不満です。
どうしてこのようなことを院長に報告するかというと、既存スタッフからすると、自分たちは今までしっかりやってきたのに、新たに入ってきたスタッフが異なる対応をすることで、業務に違和感が生まれるためです。
院長としては「気持ちはわかるけど、それくらいの事ならスタッフ同士で解決してほしいな」と思いますよね。
しかし、既存スタッフは「自分から注意するのもよくない」と遠慮しているために、直接新人スタッフに伝えられないのです。
このような問題は、チームワークが重要となる歯科医院ではよく起こりがちです。
「既存スタッフ」と「新人スタッフ」
「歯科衛生士チーム」と「歯科助手チーム」
「常勤スタッフ」と「パートスタッフ」
スタッフ同士で問題が解決できない医院では、院長が介入せざるを得なくなります。
ですがそれでは、院長のストレスは増える一方です。
スタッフ同士で起きたトラブルを解決できないのは理由があります

スタッフ同士で問題が起きた場合、多くの院長の理想は「些細なことならスタッフ同士で解決して、報告だけしてもらうこと」ではないでしょうか。
そのために必要なことは私が言うまでもなく、スタッフ同士や、院長とスタッフの関係性づくりです。
関係性がしっかり築けていれば、スタッフ同士で解決できないことは少ないはずです。
けれど、単に「スタッフ同士の仲がいい」からといって、関係性が築けているとは限りません。
というのも、歯科医院に限らず「ランチの時などはコミュニケーションが活発で笑顔が絶えない職場でも、些細な問題もスタッフ同士で解決できない」という問題はよく起こるからです。
つまり、医院の関係性構築において、コミュニケーション量が最も大事なことではないのです。
普段は雑談で盛り上がる医院で、スタッフ間で問題が起きたときにスタッフ同士で解決ができるか?というと、そうではないからです。
いくらコミュニケーション量が多くても、既存スタッフから新人スタッフに
「患者さんに対する伝え方や言葉づかいがよくないと思うので、それを指摘する」
ということができるかとなれば、別問題です。
スタッフの関係性の構築にはコミュニケーションや雑談ではなく、“あるもの“が必要なのです。
関係性構築に必要な3つのもの

院内の関係性構築には、
- ビジョン
- ミッション
- 行動指針(クレド)
これら3つの明文化が必要です。
これらを基準として関係性構築ができていないと、スタッフ同士でのトラブルの解決はしづらくなります。
なぜなら既存スタッフには
「私なんかが新人スタッフを注意していいものか」
という遠慮が働くためです。
一方で、これらが明示されてスタッフ同士で常に共有されていると、この基準に沿って既存スタッフは新人スタッフに伝えることができます。
例えば、行動指針の1つに
「私たちは挨拶を重視します。患者さんはもちろん、スタッフ同士でも明るい笑顔で挨拶や返事をすることを心がけます」
というものがあるとします。
すると既存スタッフは新人スタッフに
「当院の行動指針に、挨拶を重視するというものがあることは知っていますよね。そのため、最初に患者さんとチェアサイドで会う時は挨拶からはじめましょうね」
と伝えられます。
基準がはっきりとしているので、既存スタッフは遠慮なく、自信を持って新人スタッフに伝えられます。
このように、「新人スタッフが患者さんにきちんと挨拶できていない」などの問題は、わざわざ院長まで届くこともなく、スタッフ同士で解決できるようになります。
できるだけ新人のうちに理解できていたほうが、新人スタッフも既存スタッフも、そして院長自身も楽です。
そのため入社1年未満のスタッフが増えた医院は、ぜひ入社から3か月の間に、この「ミッション・ビジョン・行動指針」を共有することをおすすめします。
3カ月の間に何度も共有しあうことで歯科医院としてのあり方がしっかりと頭に入るので、スタッフ数が増えてもスタッフ同士のトラブルや誤解は少ないでしょう。
院長が介入しなければならない場面が少なくなるので、院長のストレスも軽くなります。
今回ご紹介した「ミッション・ビジョン・行動指針」が明文化されていない医院は、まずこれを作成して、1枚の紙にまとめましょう。
スタッフ同士のトラブル解決に役立つだけでなく、歯科医院のマネジメント全ての起点になります。
予防型歯科医院における「ビジョン・ミッション・行動指針」の事例は、大阪府のとしな歯科医院さんを参考にしていただくと作成しやすいです。
とてもわかりやすく、よくできている内容です。
としな歯科医院さんはユメオカの会員でもあり、院長の年名淳先生はユメオカ提携コンサルタントでもあるため、あり方作成のヒントとなるでしょう。
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関連教材

この記事のように、スタッフ同士でのトラブル解決にまつわる問題や、
・どのようにスタッフに浸透させたらよいか?
・患者さん教育の在り方はどう考えればよいのか
といった方向性の課題から、
・スタッフ中心医院での昇給制度
・キャンセル空き時間の活用
・教育カリキュラム
といった、経営だけでなく現場レベルの課題まで色々と院長には考えることがあるため、1人で考えていると全然進まない、という方も多いでしょう。
このように考える院長向けに、ユメオカでは会員向けコンテンツである【予防型経営★実践アカデミー】の中から、下記の7本を教材として単品(@税込6,600円)で提供しています。
1テーマごとに毎月30~40分ほどの映像コンテンツと、医院で編集して使えるツール類がセットとなっています。
□『後継者問題を解決する40代からはじめる価値ある医院づくり』
□『育成カリキュラム作成・活用法 ~ 歯科医師、歯科衛生士版 ~』
□『20人以下の医院のためのスタッフ昇給、賞与、院長報酬』
□『空き時間の有効活用でより働きやすい医院へ』
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