即決はNG?歯科衛生士採用には落とし穴と対策があります

求人で久々に歯科衛生士からの募集があると、喜ぶ院長は多いです。

歯科衛生士からの募集は貴重ですし、積極的に採用したいところですよね。

 

ですが、焦って即採用することはおすすめできません。

後から大変なことに、ひどい時には医院崩壊直前まで追い込まれる…といった問題が生じる場合もあるためです。

ゆえに、歯科衛生士採用は特に冷静な判断ができる状態で面接し、採用することが大切です。

 

今回は、「歯科衛生士不足なので条件さえ合えば即採用したい!」と考える院長がはまりやすい歯科衛生士採用の落とし穴と対策について記しています。

もちろん、医師や受付スタッフなどの採用時にもご活用いただけます。

 

Contents

即戦力になる歯科衛生士の応募、即採用したいが気になることがあります

山口県の山口歯科クリニック(仮名)の事例です。

 

歯科衛生士はパート2人で回しているため、常勤の方の募集をしていました。

募集から2か月以上経ちましたが応募が全くない中、経験者からの応募がありました。

 

院長は喜び、早速、面接をしました。

即採用したかったのですが、応募者に対していくつかの疑問点が残りました。

それは、

・人の話をあまり聞きそうにない

・医院見学の感想を聞いても、特にない様子

・自分のスキルには自信を持っているが、学ぶ意欲はあまりなさそう

 

といったことです。

院長は「当院は常勤の歯科衛生士は喉から手が出るほど欲しい状況なので、このような疑問も目をつぶって採用した方がよいかな…」と悩みました。

一方で、

・医院の方針を無視したことをやらないだろうか

・他スタッフと上手くやれるだろうか

というような不安もあります。

 

スタッフ不足を解消するために、不安の残る応募者も採用するべきか?

 

このような感情に揺さぶられたことが、あなたも一度や二度、あるのではないでしょうか。

 

即採用したくても、冷静に判断する必要があります

このような時、どうしたらよいでしょうか。

結論から言えば、基準はミッション&クレドです。

 

例えば今回の舞台である山口歯科クリニックでは、医院のミッションとして、

患者さんに寄り添い、気づきを与える医療の提供

を掲げています。

 

また、クレドの中には、

私たちは患者さんの想いを第一に考えます。医院が提供したい正しい医療の前に必ず、患者さんのご意向を確認します。

 

というものがあります。

貴重な常勤歯科衛生士からの応募のために即採用したい気持ちはわかりますが、ここに照らし合わせて採用するか否かを判断すべきです。

 

想像してみてください。

ミッション&クレドに合わない人であれば、入社後どうなるでしょうか?

 

例えば、

・自分の考え中心で、人の話を聞き入れようとしない

・患者さんに対して一方的な説明で、間違ってはいないけれど患者さんは納得できない

・話を聞かず、後から「そんなことは聞いてない」と言われる

・「新しいことは取り組みたくない」と拒絶される

といったトラブルが想像できます。

そうなれば院長は診療に集中できず、その常勤歯科衛生士に対するストレスを毎日、抱えることになります。

 

また、既存スタッフもとまどい、医院としての一貫性も薄れてしまうため、患者さんが少しずつ離れていってしまう可能性も高まります。

 

医院全体のロスの方が歯科衛生士売上より大きくなることがあります

常勤の歯科衛生士が入社することで、診療がスムーズに進みやすくなるとは限りません。

売上増が見込める医院でも、ロスはそれ以上に大きくなることもあるのです。

 

端的に言えば、

新しい歯科衛生士による売上 << 医院売上のロス

です。

 

新たな歯科衛生士によって生まれる売上よりも、医院全体での売上のロスの方が大きくなることもある、ということです。

 

仮に新しい歯科衛生士による売上が1月あたり100万円増えたとします。

しかし、院長はじめ既存スタッフが診療に集中できず「新患減、中断による患者減少、治療計画が話せず自費が減る」などのマイナス要因が増え、合わせて100万円以上のロスが生まれることもあります。

 

もちろん、ロスは売上だけには限りません。

・院長やスタッフの精神的な疲れ

・新しい歯科衛生士のトラブル解決に充てる時間

などのロスも生まれます。

 

そのため、スタッフ不足で困っている医院でも、応募者に不安が残る場合には、いま一度ミッション&クレドに立ち戻って、採用するか否かを決めることが重要と私は考えています。

 

トラブルを防ぐための具体的な対策

医院と応募者のミスマッチや入社後のトラブルを防ぐために、できれば面接時からミッション&クレドを共有しておきましょう。

その際に、「これが当院の基本となるので、合わない方は、どんなに能力がある方でも採用はしていません」と伝えます。

 

そして、応募者に

・ミッション&クレドについて、どのように思うか?

・ご自身の歯科衛生士のあり方と一致するか?

を確認します。

 

文面で「ミッション&クレドに同意する」旨の署名を頂いてもよいでしょう。

医院と応募者のミッション&クレドに対する認識のズレがなければ、入社後の多少のトラブルもあまり大きく影響しません。

ただ、そもそもミッション&クレドをしっかり作っていない医院では、このように一貫した採用基準ができないのは言うまでもありません。

 

山口歯科クリニックのように、スタッフ数が足りない時ほど焦ってしまい「条件面さえ合意できればOK!」と勢いで採用してしまう医院は多いです。

こういう医院では、ほとんどが採用した方によるトラブルを経験されています。

 

即採用したい気持ちはわかります。ですが、ミッション&クレドを基準に合わなければ、苦しくても時間をかけて他の人を探すという覚悟で面接に臨んでこそ、良い人材に巡り合えるものです。

 

歯科衛生士不足の時ほど、トランキーロ(あっせんなよ)です。

 

1アクション
面接時にはミッション&クレドを書いた紙を用意

 

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ABOUTこの記事をかいた人

丹羽 浩之

株式会社ユメオカ代表 丹羽浩之。 ユメオカとは「夢とお金の作戦会議」の略。 2004年に独立後、現在までに教材は30種類以上を開発し、全国3,000医院以上がユメオカ・ノウハウを活用し予防型経営に取り組んでいる。 そして全国8名の提携コンサルタントによるコンサルティング、【会員制】予防型経営★実践アカデミー、【会員制】歯科『採用★定着』実践ラボを主催している。 また予防歯科、予防医療の普及に最も精力を注いでいる。 座右の銘は「得意淡然、失意泰然」。