細かく言えば言うほど、それを受けたスタッフのテンションは下がり気味になります。
また、反発するスタッフもいることでしょう。
それゆえに「スタッフにはどこまで細かく指示するべきか」と迷い、答えが見つからない院長もいると思います。
そんな院長には、「クレド」と呼ばれる医院の方針を作成することをおすすめします。
医院の指針に沿ってスタッフが行動すれば、院長のしてほしい行動と大きくズレることもなく、医院としての一貫性がでてきます。
今回は、全ての行動の指針となるクレドの大切さについて解説しています。
Contents
新しく入った歯科衛生士が3カ月たって反発するようになりました

愛媛県で開業する小杉院長(仮名)からの相談です。
「新しい歯科衛生士が入社したのですが、3か月ほど経過し、何かと不満を言うようになりました。
私から指示をだすと『前の医院では、そんなことはしなかった』『東京の医院では、こういやっていますよ』という感じで反発してきます。
私もその都度、イライラしてしがちなのですが、せっかく入ってくれた歯科衛生士なので辞めてしまうとよくないと思い、我慢しながら対応しています。
院長が細かく指示するのはよくないものでしょうか、どうしたらよいものでしょうか」
このように、新しく入った歯科衛生士の方に医院の方針や方法を指導しようとして、ささいな反発を受けることは多くの院長が経験したことがあると思います。
また、それがきっかけで院長が強い口調で歯科衛生士に話してしまい、そこから不信感が生まれて歯科衛生士が辞めてしまった…というケースもあるでしょう。
そもそも、「院長が自ら、どこまで細かく指示してもよいか?」が永遠の課題という院長もいることでしょう。
今回の院長は、
✔ この医院にはこの医院の方針や方法があるのでそれに従ってほしい
✔ そのために入って3か月ぐらいは特に細かいことも指示しないと、上手くできないと考えている
✔ 一方で、あまり細かく言い過ぎると歯科衛生士のテンションが下がってしまうという不安もある
という思いが交錯している状態です。
改めて院長の役割を明確にしましょう

このような迷いを吹き飛ばすには、まず院長の役割を改めて明示化することです。
そもそも、スタッフ数も増えてくると、院長が自ら1つ1つ指導していくわけにはいきません。
それでは院長はどういう役割なのでしょうか?
・大まかな方針を示して、基本はスタッフに任せる
歯科医院としての方針を院長が示し、スタッフは院長と同じ方向を向いて自ら進んでいけるのが理想ですよね。
この方針とは基準であり、全ての行動の指針になることです。
歯科医院経営だけでなく、企業経営においてもクレドという名でよく使われています。
そのクレドを作成して、何度もスタッフと共有し、深く理解し合う場を設けることで、院長とスタッフのすれ違いや衝突を防ぎます。
また、
「自分はスタッフに任せている」
と言い切れる院長は、必ずクレドの浸透に力を入れています。
医院の方針や方法を指導したいからといって、スタッフ1人1人の行動を動画でとって院長がチェックし、直に指導するなんてことはできませんよね。
仮にできたとしても、スタッフからしてみれば、院長からの信頼を感じられません。
そのためにも、「細かい指導ではなく、医院の方針を示した上でスタッフに任せることに院長は徹した方がよい」でしょう。
その方が、院長のストレスが大幅に減ります。
もちろん、すぐにできることでありません。最初は何かとスタッフの行動が気になるかと思います。
それでも少しずつ「方針を示してスタッフに任せる」方向に移行していき、経験を通じてストレスが減ったことを実感しながら、進めていくしかありません。
言い古されたことですが「クレドをつくり、何度も共有しあう」、これが極めて重要なのです。
クレドとは行動指針です。
医院の指針に沿ってスタッフ皆が行動すれば、院長のしてほしい行動と大きくズレることもなく、医院としての一貫性がでてきます。
それにより、患者さんからの信頼にもつながります。
なにより、スタッフはさらに向上心をもって働けます。
医院の具体的なクレド例とその効果をお伝えします

歯科医院のクレドについては、としな歯科医院(大阪府)さんの例をもとにお伝えします。
22個ある中から、印象的な最初の3個をご紹介します。
1)私たちは、医療人であることを十分認識しております。そのため、患者様の身体の治療だけではなく、心のケアまで考えて思いやりのある行動をします。
2)私たちは、施術者であることを認識し、患者様主体で(受ける側のことを)考えて行動します。そのため「治った」という目安は私たちだけが判断するのではなく、患者様にも判断していただくようにします。
3)私たちは、患者様の病状やその経過に合わせたお声かけを行ないます。痛がっている方、良くなりつつある方、調子の良い方など、声のかけ方が違って当然であることを十分理解しています。
引用:としな歯科医院
こちらの2)に、
「治った」という判断は医院側で行うのではなく、患者さんに判断していただく
というものがあります。
「患者さんに「治った」と判断していただくためには何が必要か?」「治療途中や終了時の患者さんの声掛けはどうしたらよいか?」という疑問が上がったとき、スタッフはこの指針をもとに考えるようになります。
そのため、院長は
「治療途中の患者さんに対しては「現在、*****まで治療終わっていますが、ここまで何かお困りのことなかったですか? 今後の治療で不安なことはないですか?」というように声掛けしてください」
というような細かい指示をする必要がなくなります。
内容が同じものであれば、患者さんへの伝え方はスタッフが自分で考えて行えばよいのです。
院長の意図も分からず「患者さんにはこのように声掛けをするように」と言われたスタッフが、院長の意思を汲み取って伝えられるわけがありません。
だからこそ、
細かい指示 << クレドの理解を深める
このように、細かい指示をするよりも、スタッフにクレドの理解を深めてもらうほうが重要なのです。
他にも、クレドの理解を深めることでクレーム対応も変わります。
院内で患者さんからクレームがきた時に「クレドに沿って考えると、どのような対応が必要か?そもそもクレームが来ないようにするには?」ということを考えるようになります。
クレドがなければ、もぐらたただきのように、その場かぎりの対応で終わります。
クレドが浸透することで院長のストレスも軽減される

歯科医院の大まかな方針となるクレドを作成していれば、院長がスタッフに1から10まで細かく指示する必要がなくなります。
そのため、
・院長は診療や前向きなマネジメントに集中
・スタッフは任せられた感をもっていきいき働ける
という、院長とスタッフ、どちらにとっても好ましい状態になっていくのです。
ぜひ、スタッフの行動指針となるクレドを作成してみてください。
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